この記事では、これから準中型免許取得を検討しているあなたに準中型免許誕生の流れと取得費用について簡単にわかりやすいようにまとめてみました。
あなたの参考に少しでもなれば幸いです。
この記事を書いた人
運送業界28年、アパレル関係3年、営業歴9年(訪問販売2年・不動産仲介7年)
2021年運行管理者取得 現役ドライバー
地場・中距離・長距離など経験あり
目次
準中型免許について
準中型免許は2017年(平成29年)3月12日より新設された自動車運転免許を指します。
18歳以上から取得可能で、普通免許を保有してなくても取得できる免許のことで、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満で最大積載量が2トン以上4.5トン未満の乗車定員が10人以下の自動車を運転することができます。
準中型免許ができた背景
一言でいうと、物流業界の深刻な人手不足があげられます。
これまでの中型免許であれば、取得要件が20歳以上でかつ免許歴が2年以上必要だったためにハードルが少し高かったんです。
そこで、免許区分を細分化して準中型免許を新たに加えられたわけなんです。
狙いは若年層や運転経験が浅い人をドライバーとして採用しやすくすることにあります。
改正後の準中型免許で運転可能な車種
代表的な車両は2トントラックです。
最も一般的なトラックであり、物流における地域内の主力的存在で、初心者の方でも手軽に乗務することができるトラックです。
つまり、トラックの入門モデルであります。
2トントラックは車両総重量が5トン未満・最大積載量が2トン~2.9トンになります。
また、3トントラックにも対応できるのが準中型免許で、3トントラックは車両総重量が5トンから6トンくらいで最大積載量が3トン未満のものをいいます。
その他にはごみ収集車のバッカー車、コンビニで見かける保冷機能のあるトラックもそうですし、灯油やガソリンを積んだ小型トラックや散水車などです。
結構な種類があるのも特徴的です。その分たくさんの需要があり、幅広く活躍できるために就職先には困らないのが嬉しいトラックではないでしょうか
準中型免許を取得する3つのメリット
次に準中型免許を取得する際のメリットを3つお伝えします。
1.2トンまたは3トントラックを運転することができます。 将来的に運送業界に転職する際にはきっと役に立ちます。
2.18歳から免許を取得することができる。 中型免許は20歳以上で普通免許保有から2年以上でないと取得できません。準中型免許は18歳以上であれば普通免許を保有していなくても取得できることが最大のメリットです。
3.就職の幅が広がる。 近年では運送業界の人で不足は深刻化しており、トラックドライバーの求人倍率は右肩上がりです。
普通免許だけの人よりも準中型免許を保有した人のほうが就職では有利になります。 資格支援などを積極的に行っている運送会社にうまく就職できれば、将来的に中型・大型免許へと会社の費用負担でステップアップすることも可能になります。
出典元:国土交通省
例え今現在では運送業界に就職するつもりがなくても、長い人生いつどこでどうなるかわかりませんし、実際私もまさか自分がトラックの運転手になるなんて想像もしていませんでした。
務めてた会社が急に倒産、明日からどうすればいいかわからない、そんな人がトラック運転手になることだって実際ある話なので、どうせ免許を取るのであれば準中型免許を取得しておくのも将来自分への投資だと考えれば高くない選択肢だと思います。
準中型自動車免許取得のために必要な手順
準中型免許を取得する手順についてみていきましょう!
1.免許取得の要件
準中型免許は18歳から取得可能です。
適正試験や教習所に入る時には視力・聴力、身体能力がチェックされます。
視力は両目で0.8以上、片目でそれぞれ0.5以上また深視力では平均誤差が2.0cm以下であることが求められます。
眼鏡・コンタクトレンズン使用は認められてます。
それから、赤色・黄色・青色の識別も必要です。
さらに、両耳の聴力が10mの距離で90デシベルの警音器音を捉えられること。補聴器の使用は可能です。
身体能力については、自動車の運転に支障がないことが前提で、持病や疾患、身体障碍をお持ちの方はお住いの運転免許センターにご相談ください。
準中型自動車免許取得にかかる費用・期間と取得する方法
ここでは、初めて免許を取得することを前提でお話しします。
1.一発試験の場合
受験費用は受験料・試験車使用料・免許証交付料合わせて8,650円
その後の取得時講習受講料が32,200円(普通免許なし。所有者は17,800円)がかかります。
ただし、一発試験ではなかなか合格することが難しいと聞いていますので、こちらは正直あまりお勧めできない内容です。(私は一発試験で大型を取得しました)
10回以上落ちることを覚悟でやるならいいかもしれません。
次に一般的な教習所で取得する場合の費用についてみていきましょう!
通学と合宿ではかかる費用が若干異なります。
2.通学の場合
通学の場合の相場は、免許なしで約40万~普通免許MT保有で16万~ 取得期間は2ケ月~3ケ月程度へたするとそれ以上かかる場合もある。
免許取得にかかる期間は人によりますが、平均して約20日間程度とはあくまでも目安です。
次の予約がスンナリ取れるといいですが、1週間から10日に1度くらいの頻度でしか予約が取れない場合はかなりの日数が必要になります。
あと、心配なのが補習になれば余分に費用が発生するということです。
3.合宿免許の場合
各合宿免許センターで異なりますが、免許なしで35万~普通免許保有で15万~、期間は最短で18日~19日が一般的な日数です。
合宿は一度参加すれば予約は不要になり、教習所が定めた時間割に沿って受講するので安心です。
注意する点は規定期間内で免許が取得できなかった場合は、別途宿泊費用・技能検定費用が掛かる場合があるので要確認です。
泊まり込みで集中的に受講できるので、取得までの期間は短くできるのが最大のメリットです。
学生さんなら夏休み中に合宿免許を利用できますが、会社員はまとまった休みがとりにくいので現実的ではありません。
退職の際に有給消化を利用して合宿免許を活用するかですね!
期間・費用においては、合宿免許がやはり有利ということになります。
既に普通自動車免許を所有している方向けの準中型自動車免許
1.2017年3月12日以降の取得の方
技能教習を13時間、学科教習を1時間復習することが求められます。
費用については、大体15万円~16万円程度。結構高いですね(-_-;)
そう考えると最初から準中型免許を取得しておくほうがかなりお得ということになります。
2.2017年3月12日より前に取得された方
この時期に普通免許を取得された方は免許制度改正後には準中型車(5t)に限るといった文言が記されています。
ですから、準中型免許に移行する場合は、5tの限定解除をする必要があるのです。
限定解除の方法は2つ
1つ目は指定教習所で技能講習を受講して技能審査を突破し、運転免許センターで試験を受けて合格後に手数料を支払って限定解除してもらう方法です。
2つ目は直接運転免許センターで試験を受けて合格後に手数料を支払って限定解除審査を行う方法です。
教習所での受講は教材代、教習料金がかかってきます。
準中型免許の取得費用を少なくする方法
教育訓練給付金制度を利用する
教習所の入学金と受講料に対して最大20%上限10万円まで支給される制度を利用すればその分費用を抑えることが可能になります。
ただし、雇用保険を活用した制度なので、通算で1年以上雇用保険に加入していることが条件です。
注意点として、雇用保険の被保険者であることが条件となるため、個人事業主や公務員は対象外ということです。
準中型免許よくある質問
Q:何歳から取れますか?
A:18歳から取得することができます。
Q:AT限定免許はありますか?
A:AT限定はありません。
Q:普通免許から取れますか?
A:はい、大丈夫です。 普通車MT免許所持してる方は技能13時限、学科1時限の教習が必要です。普通車AT限定免許所持の方はMT車に限定解除してから、改めて準中型免許にお申し込みが必要です。
Q:準中型5トン限定解除の時も深視力検査はありますか?
A:教習所によって検査が必要な場合があります。また免許更新時には準中型免許の基準の適正検査を受けるため深視力検査も行います。そこで当該基準に満たない場合は準中型免許を更新できず、普通免許になります。
Q:初心者マークは必要ですか?
A:準中型免許を取得して1年に達していない人が、準中型車を運転する時は初心者マークを付ける義務があります。しかし普通自動車を運転する時は必要ありません。
まとめ
これから始めて自動車の運転免許取得を検討されている人で、将来的に運送業に就職を考えるのであれば、初めから準中型免許を取得するほうが費用は節約できると思います。
普通免許を取得すしてから新たに準中型免許を取得すると5~6万余分にかかる計算になるからですね
はじめてトラックに乗る仕事は準中型免許で乗れるような小型トラックがおすすめです。
いきなり中型トラックに乗ることも可能ですけども、やっぱり事故する確率がかなり高いので4トントラックは小型で慣れてからのほうがいいですよ!
理由は、そこそこ大きな車両にかかわらず、けっこう狭いところに配達に行くことが多いからです。
大型より怖いと感じることが結構あるんですね、だから最初は2トンから始めることをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
感謝いたします。